50歳で始める理由
50歳になって、人生は思っていたより短いのかもしれないと感じるようになりました。
これまで20年以上、工場で働きながら、仕事の外では登山やマラソン、自転車、旅を続けてきました。積み重ねてきたものは、自分の中では当たり前のように続いていくものだと思っていました。
でも、長期療養を経験して、その感覚は変わりました。
フルマラソンを走れることも、山を歩けることも、自転車に乗れることも、いつでもできるわけではない。積み上げてきたものも、状況が変われば一度に止まってしまうことがある。
病気で一度すべてが止まったからこそ、「いつかやりたい」ではなく、「できるうちに動く」ことの大切さを強く感じるようになりました。
長期入院中、自分にこれから何ができるのかを何度も考えました。
人生はもう折り返しに入っている。
ならば、これまで好きで続けてきたものを、ただ思い出として残すのではなく、これからの時間につなげてみたい。
50歳だから遅いのではなく、50歳までの経験があったからこそ、今なら始められる。
それが、Nagori Journeyを始めようと思った理由のひとつです。
20年間の旅が残したもの
長野へ通い始めたきっかけは、20年ほど前、気まぐれで訪れたビーナスラインでした。
当時は、まさかその土地に20年も通い続けることになるとは思っていませんでした。
それから長野では、山を歩き、マラソンを走り、自転車に乗り、車で各地を巡ってきました。温泉に入り、宿場町を歩き、美術館を訪れ、いろいろな景色を見てきました。
特に心に残っているのは、初めて走ったビーナスラインや、桜の季節に見た白馬の風景です。
でも、長く通ううちに惹かれるようになったのは、有名な観光地だけではありませんでした。
もともとランニングや自転車が好きだったこともあり、観光地の外側にある道や町、何気ない風景を走ったり歩いたりする機会が多くありました。
そうした場所にこそ、その土地の日常や静かな魅力があることを知りました。
写真や映像を残すようになったのも、自分が感じたものを誰かと分かち合いたいと思ったからです。
「ここへ行ってみたい」または地元の人から「ここ知ってる」
そう言ってもらえるたびに、発信してよかったと思います。
だからInstagramやTikTokで見かけたらぜひ気軽にコメントしてください。
そしていつしか長野は、自分にとってただの旅行先ではなく、いつか住んでみたい、もっと深く関わってみたい場所になっていました。
旅から、ブランドへ
旅の風景を発信するだけでも楽しい。
でも、続けているうちに「伝える」だけではなく、その旅の中から何かを形にしたいと思うようになりました。
そのひとつが、旅で使う道具です。
自分自身、旅のたびにトートバッグを使ってきました。車で移動するとき、町を歩くとき、宿へ入るとき。場面ごとに欲しい形や材質、使い方は少しずつ違います。
「こんなものがあったらいい」
長く旅を続けてきたからこそ、そんな小さな希望が少しずつ見えるようになりました。
だから、自分が本当に使いたいと思えるものを作ってみたい。
ただ、「大人の旅に似合うもの」に、ひとつの正解があるとは思っていません。
旅のスタイルも、好きなものも人それぞれです。
自分で選び、自分にとって心地いいと思えるものを持つ。
NAGORIの道具も、その選択肢のひとつになれたらと思っています。
そして、作りたいのはものだけではありません。
ECだけでは届かないものもあると思っています。
旅の話ができる場所。
長野が好きな人、山が好きな人、自転車が好きな人、旅が好きな人が、自然に立ち寄れる場所。
誰かと話すことで、次の旅のきっかけが生まれることもある。
ある場所が存在するだけで、少し救われることもある。
そんな場所を、いつか自分でも作ってみたいと思っています。
旅を続けた結果、
「伝えたい」
「作りたい」
「場所を持ちたい」
という思いが、少しずつひとつにつながっていきました。
愛知から長野へ。そして、これから
自分は長野で暮らしてきた人間ではありません。
愛知から20年間、何度も長野へ通ってきました。
だからこそ、長野の外から見てきた視点があります。
地元の人にとっては日常の風景でも、外から来た人には忘れられない景色になることがある。
反対に、愛知側には「長野へ行ってみたいけれど、どこへ行けばいいのか分からない」という人もいます。
その間を少しだけつなげられたら面白いと思っています。
長野の魅力を愛知へ伝える。
愛知から長野へ向かう旅のきっかけをつくる。
人が集まれば、そこに情報が集まる。
その場所に、自分たちが本当に良いと思ったものが並ぶ。
情報、商品、人、場所。
それぞれを別々に考えるのではなく、旅を中心に少しずつつなげていきたい。
特に、毎日の仕事や生活に少し疲れている人にこそ、旅へ出てほしいと思っています。
遠くへ行く必要はない。
大きな目的がなくてもいい。
景色を見たり、町を歩いたり、温泉に入ったり。
それだけで少し気持ちが変わることがあります。
現在のNagori Journeyは、SNSで旅の発信を続け、公式サイトを作り、最初の商品を形にしようとしているところです。
まだ完成したブランドではありません。
まずは、自分たちが本当に良いと思えるものを届けること。
そこから少しずつ、
旅へ出るきっかけを。
人が集まる場所を。
日常に、小さな満足を。
形にしていきたいと思っています。
Nagori Journeyがどうなっていくのか、まだ自分にも分かりません。
だからこそ、その過程もひとつの物語として残していけたらと思います。
Nagori Journeyでは、長野を中心とした旅の記録と、旅から生まれる道具や場所づくりの過程を発信しています。
これから少しずつ形になっていくNagori Journeyを、公式LINEやInstagramでも追っていただけたら嬉しいです。